山口県光市で1999年に起きた母子殺害事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死罪などで死刑が確定した大月(旧姓・福田)孝行死刑囚(38)の再審請求を、広島高裁(三木昌之裁判長)が棄却していたことがわかった。大月死刑囚は異議を申し立てたが、同高裁は6日付でこれも棄却。弁護団は最高裁に特別抗告する方針。
広島高裁は2008年に死刑判決を言い渡し、12年に最高裁が上告を棄却して判決が確定。大月死刑囚側は同年、確定判決が認めた方法では死に至らないとする実験報告書などを新証拠として同高裁に再審を請求したが、同高裁は15年10月に訴えを退けていた。
これに対する異議申し立てに同高裁は、新証拠の証拠価値が低く、事実認定に合理的疑いは生じないとして棄却した。弁護団長の本田兆司弁護士は取材に、「裁判所の判断は、適正ではない」と述べた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル